Saturday, 4 July 2015

さくらんぼ豊作




近所の公園の桜の木に、今年はたくさんサクランボが実を付けているな、 と思っていたら、なんとうちの庭にも実のなる桜の木があったのだった。今まで知らなかったよ。今年は実が特に大きく、私の住む三階から見ても赤い実がよく見えるので気が付いた次第。と言っても三階の私には庭の使用権は無い。私も試食してみたい、と思いながら、窓から様々な鳥がサクランボをついばむのを指をくわえて眺めるばかり。


これが庭の桜の木


宝石のような美しさ

…と思っていたら、グラウンド・フロア(日本で言う一階)に住むフランス人男子がお裾分けしてくれた。さすがフランス人、庭になる食べ物は無駄にしないらしい。採れたてのサクランボはぷるっぷるのツヤッツヤで、私感動しました。適度に酸味があって甘くて、あっという間に食べてしまった。木に何も手入れしていない割には粒も驚くほど大きく、店で買うものと比べても遜色無し。太陽の光と水と土中のミネラルを、甘い糖質に変えてしまう事が出来るなんて、植物って偉大な魔術師だ。



美しいので何枚も写真を撮った。



正しいサクランボの形。

 

Friday, 3 July 2015

大ちゃん、猫と出会う。


きのうは大変だったにゃーよ。

熱波通過中のイギリス。水曜日はロンドンでも36℃を記録し、通常は暑さに強い私もさすがにまいった〜。今日は27℃くらいまで上がるらしい。 この暑い時期を狙って、滅多に着る機会の無い薄手のワンピースを着まくっております。

さて、きのうの晩11時頃、外出から帰って家のドアを開けると、足の横を何かが素早く駆け抜けて、階段を目にも留まらぬ速さで登って行った。 何っ⁉︎と思って見ると、最近、近所で時々見かける白黒の若い猫でした。どうしてよその猫が知らないウチに飛び込んで来たものか、サッパリ理由は分からないけれど、好奇心で大ちゃんに会わせてみることに。

で、自分のフラット(日本で言うアパート)のドアを開け、大ちゃんを階段の途中まで誘い出すと…そこに他の猫の姿を見つけた大ちゃん、一気に尻尾が3倍くらいの太さに。そして背中を大きく丸めて全身の毛を逆立て、大声でフギャーーッ!ミギャーァァァッ!と叫び出す。瞳孔は大きく開き、その顔、まるで化け猫の如し。大ちゃん、怒るとこんな顔するんだ。こえーよ。そして相手の猫も臨戦態勢。あー、こらアカン、と思い、白黒君には即退場願いました。

ところが白黒猫が居なくなったのに、大ちゃんの興奮状態は収まらず、階段の途中で構えたまま、私に向かってフーフー唸り続ける。目つきが狂気を帯びたままの状態で、 近付くとミギャァァッと叫ぶ。飼い主の私が分からない様子。今無理に脇を通り抜けたら絶対血ぃ見るな、と思い、しばらく待って少し落ち着いた頃を見計らって、大ちゃんと目を合わさずにソロソロと脇を通り抜け自分のフラットに戻りました。

大ちゃんも一緒に戻って来ましたが、なにやら混乱している様子。私の動く先々に着いて来るんだけど、目つきは興奮したまま。甘えたいのか攻撃したいのか、よく分からない感じで、撫でようとすると唸る。あーあ、自分の出来心で大ちゃんに要らぬストレスをかけてしまって、ほんっと、可哀想な事したー。飼い主大反省。

もうそれからは私、大ちゃんに平謝りですよ。大ちゃんごめん、もーしない、二度としない、絶対しない、約束する、私がバカだった、ごめん許して、etc etc。まるで浮気がバレた男の台詞みたいだな…。とにかくなだめたりすかしたり謝ったり。バッチのレスキュー・レメディーをスプレーしたら、それが効いたのかしばらくしてかなり落ち着き、ようやく普通の目付きに戻り、撫でるとゴロゴロ言うまでになりました。

…大ちゃん、隣の三毛ちゃんがベランダに出てると甘えた声で話しかけたりしてたから、ひょっとして猫好きなのかも、と思って実験してみましたが、自分のテリトリーに他の猫が居るとなると話は別のようです。

あのまま化け猫のような狂気の目がが元に戻らなかったらどうしよう〜、と、危惧しましたが、今日はいつもの大ちゃんに戻っていて良かった良かった。

 

Thursday, 2 July 2015

アフタヌーン・ティー@Chelsea Physic Garden



チェルシー薬草園(Chelsea Physic Garden) は、ロンドンの高級住宅街、チェルシーにある、秘密の花園的な超癒し空間。



こじんまりとした規模の植物園で、ケーキの美味しいカフェもあり、今の季節、お天気の良い午後をゆったりと過ごすのに、これ以上完璧な空間は望めない、ってくらい寛げる。特に最近、大規模なレイアウトの変更が行われ、ますますステキに変身。それに伴い、今年の6月からカフェではアフタヌーン・ティーも供される、という事なので、早速予約して行ってみた。


予約時間にカフェに行くと、外のテーブルに案内されました。このカフェ、いつ来てもテーブルにはお花が素っ気ない感じで飾られていて心憎い。


これがその、アフタヌーン・ティー。ホテルのアフタヌーン・ティーのような華やかさは無いけれど、サンドイッチもスコーンもケーキも、それぞれが美味しかった。

サンドイッチは何かの隠し味がしてあって、単純ではない美味しさ。でも何が加えられているのか、イマイチ分からなかった。


スコーンはラベンダーの蕾入り。いかにも薬草園っぽい味付け。時々口の中にふっと広がるラベンダーの風味が良いアクセントになっていました。私も次回スコーンを焼く気になったら、その時はラベンダー入れてみよう。

このアフタヌーン・ティー、£17.50と、巷の平均に比べたら随分お得。現在のところ、会員のみ予約可能。

チェルシー・フィジック・ガーデンのウェブサイトはこちら。Chelsea Physic Garden
 

Sunday, 14 June 2015

エルダーフラワー・コーディアル



毎年今の季節、エルダーフラワー(西洋ニワトコ/Sambucus nigra) 花盛り。とは言えロンドンでは、シーズンもそろそろ終わり頃。このエルダーフラワーで、爽やかな美味しい夏の飲み物が出来る。毎年この時期になると、作ろう作ろうと思いつつ短い花の季節を逃して来たけど、今年は庭にエルダーの木が生えている友人からお花を頂いたので、ようやく初めて作ってみた。

花を漬けている時に時々味見をしてみると、一緒に入れたレモンの味しかしなかったんだけど、出来上がってみたら、それはもう芳しく爽やかで実に美味しく出来上がっていました。そこら中に雑木の如く茂っているエルダーフラワーが、ここまで美味しく変身してしまうなんて、思いもよらなかった。実は三年くらい前から毎年手作りしている友人からおすそ分けを頂いていて、それもとても美味しいんだけど、自分で手作りしたのって、手を掛けた分だけさらに美味しい気がする。

…というわけで覚え書き用のレシピ。


収穫した花は、枝葉を取り除き、軽く振って虫を落とす。…2mmくらいの小さな小さな虫が、結構たくさん住み着いているんだなぁ。驚きましたよ。



材料
花 20個くらい
水 1.5リットル
砂糖 1㎏
レモン 4個
クエン酸 45g
 
沸騰した湯を大き目の鍋に注ぎ、砂糖を入れてかき混ぜ、溶かす(砂糖の量が半端ないのでちょっと引いた…) 。クエン酸を混ぜて溶かす。

ある程度冷めるまで待って、レモンの皮、レモンの輪切り、エルダーフラワーを加える。そのまま48時間置いたあと、モスリンで濾してボトルに詰めて出来上がり。私は漉すときに花をぎゅうぎゅう絞ったので、風味が増したのかも知れない。レモンの量で味の調節が出来そうです。大き目のレモン4個使ったら、ちょっぴり酸味の勝った感じです。

大ちゃんも興味津々

出来上がりの原液は、そのまま飲むのではなく、水、炭酸水、白ワイン等で割って飲みます。ビールに入れても美味しい。私のお気に入りは、白ワインと氷たっぷりで割ったもの。美味しすぎてヤバい。 凍らせてシャーベットにしても美味しそう。

冷蔵庫で2週間くらい保存可能。…と参照したレシピにはありますが、砂糖が大量に入っているから、実はもっと長持ちするんじゃないかな〜。

ちなみにエルダーフラワーには天然のイースト菌(酵母)が居るそうで、48時間で上げずにそのまま一週間くらい置いておくと、勝手に発酵して、ごく弱い発泡酒になるそうです。これがエルダーフラワー・シャンパンと呼ばれるもの。シャンパンと言っても、ほとんどアルコール分は無いみたいですが。そしてこのシャンパンを、さらに放っておくと、酸っぱくなるそうだ。エルダー酢になっちゃうのね。酵母の働きって不思議。

とにかくコレ、とても美味しいので、今まで作らなくって勿体無いことしたなー、って思います。今年からは毎年リピート決定!

エルダーフラワーの季節が過ぎると、次はライム・フラワーの季節がやって来ます。お茶にして飲むと美味しい。これも今年は収穫するぞ〜。

 

Monday, 8 June 2015

西洋カボチャのロースト、ナスとザクロの糖蜜ヨーグルト・ソース添え



再びオットレンギのレシピに挑戦。何やらやたらと長い名前の一品ですな。 西洋カボチャって勝手に訳したけど、英語の名前はバターナット・スクォッシュ/Butternut squash です。カボチャって言うとパンプキンかと思うけど、ひょうたん型のスクォッシュの方が日本の栗カボチャに近く、甘くて美味しい。

このレシピ、オットレンギがよく使う、何やらエキゾチックな食材、ザクロの糖蜜(Pomegranate molasses) っていうのを使ってみたくて作った一品。要するにザクロの果汁を煮詰めたものらしく、黒に近い深い赤のどろりとした液体で、舐めてみると甘酸っぱくて、何だか懐かしい素朴な果物の味がする。料理に使う以外に、炭酸水やワインで割って飲んだりしてもきっと美味しいに違いない。

これが件の糖蜜。

このレシピ、カボチャそのものよりもヨーグルトソースの方が手間がかかる。で、作って、食べて、その感想は…。カボチャはオリーブオイルと塩コショウでローストしただけで十分美味しいので、その上にこってりしたヨーグルトソースをわざわざかける必要もないかなぁ、と。そしてヨーグルトソースには、潰した焼きナスが入っていますが、焼きナスも、ソースにしてしまうよりも、そのまま出汁か醤油で頂く方が美味しいかも…というのが正直なところ。ヨーグルトソースが案外酸味が強く、カボチャの味を殺してしまったような気がします。まぁ、無い材料は端折ったし、ソースは結構テキトーに材料を混ぜて作ったので、もう少し調整したら美味しくなるかも知れないです。蜂蜜を混ぜてみるとかね。

でもまぁ、せっかく作ったので、以下レシピの覚え書き。


カボチャにオリーブオイル、塩コショウして、220℃のオーブンで30分程度焼く。 焼いている間にソースを作る。

ナスを焼き…

焼けたらザルで水分を切ってから身をほぐす。

ボールの中身がナスの身をほぐしたもの。

ソースの材料:
ナス(中) x 1
グリークヨーグルト x150g
オリーブオイル x 大さじ 2
ザクロの糖蜜 x 小さじ 1.5
レモンジュース x 大さじ 3
にんにくひとかけ(潰す)
パセリのみじん切り x 大さじ 1

ソースの材料、全部混ぜたところ。

混ぜたら最後に塩コショウで味を整える。


カボチャをお皿に盛り、180℃で15分程度ローストしたナッツ類とバジルの葉を上からかけて出来上がり。ナッツ類は、レシピでは以下のものが出ています: カボチャの種、ヒマワリの種、黒胡麻各大さじ一、ニゲラの種、小さじ一、アーモンド・スライス10g。私はカボチャの種と黒胡麻以外、手元に無かったので、他は無しで済ませました。カボチャの種、本体と味が良く合ってました。さすが親子。