Sunday 31 May 2015

ナスのロースト/オットレンギのレシピから



前から作りたいと思っていた、食材の彩りが美しいオットレンギのナスのローストに挑戦。ローストに時間がかかるけど、意外に簡単でした。

オーブンに入れる前の状態

まずはナスのを二つに割って斜めに菱形に切り込みを入れ、刷毛でオリーブオイルをたっぷりと、これでもか、というくらい塗ります。ナスはスポンジのように油を吸収しますが、それこそこれ以上吸わない、ってくらいたっぷり。

上から塩を、これまたかなり多めにパラパラと。私もたっぷり振ったつもりでしたが、出来上がりは意外に塩味がしなくて驚きました。

そしてタイムの葉をちぎって満遍なくかけ、タイムの小枝を乗っけます。「この小枝が見た目にエレガントなアクセントになるんです」、とは、YouTubeで見たオットレンギ本人の弁。

これを高温のオーブンで30分程度焼きます。私は230℃くらいで焼きました。高温で一気に焼かないと、ナスがジュクジュクになるらしい。

焼きあがってオーブンから出てきたところ

焼き上がったらナスの上のデコレーションに取りかかります。まずはクリームソースをかけ、その上にザクロをかけ、最後にザタールと呼ばれる中近東独特のスパイス・ミックスをかける。これはなくても、バジルとかオレガノとか、他のドライハーブで代用出来るんじゃないかと思う。


ちなみにウチにあったザタールの材料表示には、タイム、胡麻、シュマック、塩、クミン、コリアンダー、フェンネル、麦、とあります。ホームメード・レシピとなっているところを見ると、ひょっとして各家庭で独特の調合具合があるのかも。

ザクロ

クリームソースは、オリジナル・レシピではバターミルクを使う事になっているけど、「バターミルク?はぁ?なんですかそれ?」状態の私は、多分酸っぱいヨーグルトみたいなものなんじゃないかと思い、クリーム・フレーシュで代用…したところ、ちょっと酸味が足らなかった。レモンジュースでも混ぜとけば良かったです。

ちなみにクリームソースのレシピは、バターミルクに潰したガーリックとオリーブオイルを混ぜ、塩で味を整えたもの。


出来上がり。食べる直前にオリーブオイルを少しかけます。オットレンギのレシピ、味の相性ばかりでなく、野菜の彩りの美しさも考えて組み立てられていて、食べて美味しい目に美味しい。本当はもっとレパートリーを増やしたいところなんだけど、下準備にやたら時間のかかるレシピが多くて二の足踏み中。トコトコとんとん。

 

Tuesday 26 May 2015

お昼寝大ちゃん


猫は寝子とも言うだけあって、大ちゃんも1日の半分以上寝てますが、今日は最近お気に入りのバスケットでお昼寝中の大ちゃんをお届け致します。寝顔に癒される〜。

くかー。


すぴーーー。


すぴすぴすーーー。


ん?


見ちゃやにゃ。


でもすぐにこんな状態に。
 

Monday 25 May 2015

キャッサバのココナッツ・ミルク煮



スーパーのセンスベリーでキャッサバを買ってみた。キャッサバって言ったら、大昔の社会の授業かテレビの番組かなんかで出てきた記憶がある。南の島の人達が主食にしている根菜とか、そんなだったよーな。えっ、米でもパンでもジャガイモでも無い芋が主食になったりするんだ?って驚いたのと、キャッサバっていう名前に妙なインパクトがあって、頭のどこかにこびりついてた。



キャッサバの姿はこういうものです。どどーーん、と。姿も結構インパクトあるよね。大きさは大根と同じくらいです。これをトップ画像に持ってくると、形といい色といい、ビミョ〜に「何か」を連想させる感じなので、料理した後のをトップに持って行ったわけなんだけれども。「何か」というのは、多分、読んでるあなたが思い描いているその「何か」で間違いないと思うんだけれども。

調理前の下準備を終えた段階のキャッサバ

ネットでレシピを調べてみたら、キャッサバ・ケーキとか、甘味系ばっかり出てくる。日本ではお菓子っぽいものに使われてる事が多いみたいですね。あと、キャッサバは苦味種と甘味種があって、苦味種の方は青酸配糖体を含み有毒。甘味種も若干毒を含むらしく、皮は厚くむき、実の真ん中は落とさないといけないらしい。 ちょっっ。怖いやんか。引くわー。…でも甘味種は、熱を加える事で毒抜き出来るのと、あと大手スーパーが後々問題になるような物は敢えて売らないよね、と思って食べてみる事に。


キャッサバはタピオカの原料にもなっているということなので、ならココナッツ・ミルクとの相性も良いに違いない、と思って、ココナッツ・ミルクで煮てみました。味付けに砂糖を少しとスター・アニス(八角)とシナモン・スティック。 テキトーに相性の良さそうなモノを放り込んで茹でること20分。


出来上がったのがこれ。デザートなのか主食なのか、よくワケの分からないものが出来上がりました。甘く味付けしたのでどっちかって言うとデザートっぽいけど、でんぷん質がたっぷりでムッチリとした食感は主食っぽい。カロリーも相当あるとみた。

20分も煮ると、ココナッツ・ミルクはほとんどなくなっていますが、少しだけ残ったミルクがとろみと適度な甘味があって美味しかった。なんとなくネパールとかインドとかで出されるライス・プディングっぽかったです。キャッサバそのものは、味も食感も栗によく似てるなー、と思います。結構好みの味かも。

その後またネットで調べたら、薄く切って少し塩をまぶしただけのキャッサバ・チップスっていうのもなかなか美味しいらしい。次回はそっちに挑戦。

今の段階でお腹痛くなってないので、毒抜きもちゃんと出来てた模様です。

 

Friday 22 May 2015

大ちゃんとお花




きのうチズウィック・パークで買った小さな花束、青みがかった薄紫の花がジャスミンのような芳しい香りを放っていて、大ちゃん興味深々。


「すんすん。大ちゃんの知らない匂いがしますよ。」
 

「怪しい匂いは…」



「てってー的に調べるです。」


「匂いの正体はこれかにゃ。」
私 「正解。でも大ちゃん、それ食べられないよ。」


一歳半の大ちゃん 、初めての匂いを体験するの巻でした。

Thursday 21 May 2015

春のチズウィック・パーク

暖かかったり寒かったり、なかなかお天気が安定しないロンドン。今日は気持ち良く晴れていたので、久しぶりにチズウィック・パークにお散歩に。





元気いっぱいな緑のグラデーション。ほんと癒される〜。これから夏至までは、どんどん日が長くなっていく、イギリスでは最高にゴキゲンな季節。



水鳥たちも、卵が孵りつつあり、新しい家族を引き連れた鳥たちも何組か見かけました。因みに英語では、鳥の種類によってヒナに独特の名前が付いている場合があります。鴨のヒナはダックリング/Duckling、雁のヒナはゴスリング/Gosling、白鳥のヒナはシグネット/Cygnet、鷹のヒナはエイヤス/Eyas …などなど。ヒナの成長の過程でも、孵りたて/孵って数日、産毛の段階/飛べるようになった巣立ち前後の若鳥、それぞれ呼び名が違います。熱心なバードウォッチャーの多いお国柄の成せる技?鳥に関する語彙がこれだけ充実しているのに対して、食用の魚関連の語彙は情けないほど少ないです。イクラも数の子もタラコも、全部「〜の卵」。…ていうか、イクラや数の子は、少数の寿司ファンを除いて、食べ物として認識されてないと思う。



散歩のお決まりのコース、最後はいつもカフェに寄ります。今日はカフェの前に、野菜やお花を売る屋台が出ていました。実はカフェの裏手に、ボランティアの人々が世話をしている小規模な菜園があり、カフェのメニューにはそこで収穫されたものが使われているのですが、これから夏にかけて、火、木の午後1時〜3時の間菜園が一般公開され、菜園で採れた野菜がカフェの前で売られるのだそうです。これは散歩に行く張り合い倍増です。今日は小さなブーケを買いました。次回は野菜を目指す!

 

Sunday 17 May 2015

ワラビ・レポート



先日、リッチモンド・パークで収穫してきたワラビ。四日ぐらいで食べ切ってしまって、もうとっくに無いんですが、今後のためにアク抜きの仕方を覚え書き。アク抜き、意外と簡単でした。調べると、色々なやり方があるみたいですが、今回は一緒にワラビ狩りをした友人から教えてもらってやってみた方法です。

ワラビは、収穫したらすぐにアク抜きしないと、茎が硬くなってしまうのだそうです。まずは沸騰したたっぷりの湯に重曹を小さじ一杯くらい入れてさっと茹でる。この時点でお湯は濁った黄緑色に変色。いかにもワルそーなアクが出たーって感じ。なんならもうこれで食べられるんじゃないの?って思って一つ齧ってみたら、まだまだエグかった。




茹でたら水で洗って、あとはたっぷりの水に重曹を混ぜて一晩置くだけ。重曹の割合は、2リットルに小匙一杯くらいかなー。ほんの少しで良いみたいです。アク抜き中、折を見て味見をしてみましたが、3時間目くらいでは、まだまだ苦味が残っていました。一晩開けると水の色が黄色く変色していて、アク抜き完了。

日本では頭の部分も食べるワラビですが、こちらのは頭のエグみが強いから食べない方が良いと聞いたので、頭は落として茎の部分だけ食べました。シャクシャクとした歯触りと適度な粘り気があり美味しかったです。毎日水を替えれば冷蔵庫で一週間くらいはもつ、という話ですが、三日目くらいには風味は抜けてしまって殆んど味はしなかった感じ。一番最初に醤油とごま油で食べたのが一番美味しかった。

ワラビなんて今まで調理済みの山菜パックに入っているのを食べた事しか無くて、特に関心は 無かったのですが(山菜は好きだけど)、今回、自分で収穫して来て、アク抜きの仕方とか調べていたら、ワラビの毒性とか、色々な情報が出てきました。

アク抜きで何を抜いているのかと言うと、ワラビに含まれているプタキロサイド(ptaquiloside)という発ガン性物の無毒化を図っているのであった。なにそれ、結構な毒やん。私は単純に苦味を抜いて食べやすくしているだけだと思っていたわ。こんな話を知ると、ちょっと警戒しちゃうよね。でも一年に一回のシーズン中ちょこっと食べるくらいは全然大丈夫だと思う。なのでワラビ狩りは季節の行事としてリピートするつもり。

それから、ワラビとゼンマイの違い、今まで知らなかった。なんなら同じもの?くらいに思っていたけど、実は違うんだという事を今回知った。両方ともシダ目だけど、ワラビ属とゼンマイ属に分かれている模様。因みにワラビの学名は、Pteridium aquilinum、ゼンマイは、Osmunda japonica なんと学名に「ジャポニカ」ってついてる。リッチモンド・パークでもゼンマイらしきものを見かけるけど、これは近似種なんだろうな。

ワラビとゼンマイ、アク抜きの仕方は同じだけど、ゼンマイはそのあと乾燥させなければイケナイらしい。ワラビよりも食べるまでの工程が面倒くさそうです。リッチモンド・パークのゼンマイらしきもの、あわよくばアレも食用に、と思っていたけど、止めとこ。


 

Monday 11 May 2015

リッチモンド・パーク散歩



冬のうちから、春になったら鹿の角拾いに行こう!と計画していたのを、ついにきのう実行。まぁ、広大なリッチモンド・パーク、鹿の角に行き当たる可能性はとても低いのは承知の上。散歩に行く口実。お天気が良くて気持ちよかったー。



行きはBarnes駅から一番近いローアンプトン・ゲート/Roehampton Gateから入って、歩きに歩いてイザベラ・プランテーション/Isabella Plantationを経由し、リッチモンド・ゲート/Richmond Gate から出るというルート。パークをほぼ横断した形です。意外に歩けるものなんだなあ、と、ちょっと感動。


思った通り鹿の角は拾えなかったけど、鹿そのものの群れに出会いました。まだ若そうな鹿たち。最初、女子会かな? と思ったけれど、よく見ると新しい角がコブのように盛り上がって生えかかっている子が何頭か居たので、男の子の群れだった模様。

ところでこれだけ広い公園を徒歩で歩いている時に困るのがトイレ。リッチモンド・パークのトイレは、基本、各ゲート横にある事を今回学びましたよ。あとはイザベラ・プランテーションにも。今ツツジが花盛りというのは別の友人情報で知っていたので、ツツジ観賞を兼ねて、トイレ目指してイザベラ・プランテーションに向かいました。

ツツジ、本当に見事でした。日本でも、一箇所にこれだけ多くの色とりどりのツツジが集められているのって見たこと無いなぁ。イギリス人は蒐集癖のある人が多いから、「世界のツツジをここに集める‼︎」という、ツツジオタクのおじさんが居たのかも知れない…。という事で、ツツジの写真を何枚か。












最後の写真。これはもちろんツツジでは無く。鹿の角が拾えなかった代わりに、ワラビを収穫してきました。緑溢れるリッチモンド・パーク、きっと何か食べられる野草系があるに違いない、と思って、紙袋を持って行って正解でした。私は真空パックの山菜しか食べた事無くて、ワラビなんてどーしたら良いのか知らなかったんですが、一緒に行ったYarnmaruさんがワラビのアク抜きの仕方を教えてくれたので、自分でも挑戦してみる事に。現在ワラビは重曹入りのたっぷりの水に浸かっております。一晩明けた朝が楽しみ。

Saturday 9 May 2015

アフタヌーン・ティー@The Goring Hotel


ちょっと前なんですが、久々に日本からロンドンを訪れた友人と、ロンドン在住の友人3人で、アフタヌーン・ティーを楽しんで来ました。 なかなか会えない友人なので、ちょっと贅沢に、普段は行く機会の無いホテルを選択。最近はカジュアル一辺倒の格好しかしてないけど、たまにこうやってイベント的にオシャレして出かける機会があるのも良いものです。いつも着ないようなワンピースを着てキチンとお化粧すると、気持ちがシャキッとしますねぇ。


本来のアフタヌーン・ティーはラウンジで出されるのが一般的なようですが、この日はダイニング・ルームにて。 私的にはダイニングの方が明るくて開放的で好みかも。まずはスターターが出ました。なんだかよくわからないけど、海の味のするムースっぽいものでした。


ホテルのアフタヌーン・ティーって何が素晴らしいって、色と風味が完璧な紅茶が出てくる事。この澄んだお茶の色、ウットリしてしまう。このホテルは、途中でお茶の種類を変える事が出来るので、まずはハウス・ブレンドで。クセのない、飲みやすいお茶でした。その後、アール・グレーに変更。適度にベルガモットの香りが立ち昇り、風味豊かでとても美味しかったので、何度もおかわりしました。このホテルのアフタヌーン・ティー、サービスがめちゃくちゃ良くって、ここまで沢山お茶を飲んだ後でも「おかわりはいかがですか?」と、ボーイさんが爽やかな笑顔で聞いてくれる。なのでついお言葉に甘えて、じゃ、もう一杯、と頼んだら、新しいお茶に変えて出してくれました。向こうで気を利かせて選んでくれた模様。出てきたのはラプサンスーチョン。程よい苦味の引き締まった味で、午後のお茶を〆るにはピッタリ。通常はラプサンスーチョンって薬っぽくて飲みにくいと感じるけれど、ここの、このタイミングで出されたこのお茶はとても美味しく感じました。


段々重ねの食べ物の全体写真は、ブレてしまっていまいちフォーカスが甘かった…。残念。なので個別の写真。まずはサンドウィッチ。どれも適度な味付けで、ついもう一つ、と手が伸びてしまう美味しさ。特に、シンプルの極み、キュウリのサンドウィッチが美味しく作れるって大したものだ。決して安くはない最近のロンドンのアフタヌーン・ティーで、変に小手先の技を使ってゴテゴテしたものを出すのではなく、実に正統的な「キュウリしか挟んでいない」サンドウィッチで堂々と勝負するところに、潔さを感じてしまうわ。あ、でもほんのりハーブの味がしました。何のハーブか忘れてしまった。キュウリの爽やかな味とよく合っていました。


次はスコーンを攻略。粉モノなので、一気に二つは食べられなかった。お代わりも出来なかった。ちょっとパサパサして、甘みが強かった感じがします。私としては、スコーンは真ん中がバッコーンと威勢良く割れていて、もう少しサクサクした食感のものが好みだなー。 一緒についてきたジャムが美味しかったです。






最後に目玉のお菓子達。お代わりして全種類攻略する予定だったけど、三人とも既にかなり満腹に近い状態だったのでとても無理。半分に切ったものを分け合って食べました。全体的に、かなり甘い味付け。お腹が一杯のところに砂糖の甘さがキツイものって、そうそう入らない。この中ではメレンゲの乗ったレモンタルトが、酸味があって一番食べやすかった。

というわけで、このアフタヌーン・ティー、お茶とサンドウィッチに軍配…って、何の勝負や?とにかくここはサービスが良くて、予約の区切りの2時間 が過ぎても急かされるような雰囲気は微塵も無く、ゆっくりリラックスして午後の紅茶を心ゆくまで楽しめました。楽しかった〜。