Sunday 14 June 2015

エルダーフラワー・コーディアル



毎年今の季節、エルダーフラワー(西洋ニワトコ/Sambucus nigra) 花盛り。とは言えロンドンでは、シーズンもそろそろ終わり頃。このエルダーフラワーで、爽やかな美味しい夏の飲み物が出来る。毎年この時期になると、作ろう作ろうと思いつつ短い花の季節を逃して来たけど、今年は庭にエルダーの木が生えている友人からお花を頂いたので、ようやく初めて作ってみた。

花を漬けている時に時々味見をしてみると、一緒に入れたレモンの味しかしなかったんだけど、出来上がってみたら、それはもう芳しく爽やかで実に美味しく出来上がっていました。そこら中に雑木の如く茂っているエルダーフラワーが、ここまで美味しく変身してしまうなんて、思いもよらなかった。実は三年くらい前から毎年手作りしている友人からおすそ分けを頂いていて、それもとても美味しいんだけど、自分で手作りしたのって、手を掛けた分だけさらに美味しい気がする。

…というわけで覚え書き用のレシピ。


収穫した花は、枝葉を取り除き、軽く振って虫を落とす。…2mmくらいの小さな小さな虫が、結構たくさん住み着いているんだなぁ。驚きましたよ。



材料
花 20個くらい
水 1.5リットル
砂糖 1㎏
レモン 4個
クエン酸 45g
 
沸騰した湯を大き目の鍋に注ぎ、砂糖を入れてかき混ぜ、溶かす(砂糖の量が半端ないのでちょっと引いた…) 。クエン酸を混ぜて溶かす。

ある程度冷めるまで待って、レモンの皮、レモンの輪切り、エルダーフラワーを加える。そのまま48時間置いたあと、モスリンで濾してボトルに詰めて出来上がり。私は漉すときに花をぎゅうぎゅう絞ったので、風味が増したのかも知れない。レモンの量で味の調節が出来そうです。大き目のレモン4個使ったら、ちょっぴり酸味の勝った感じです。

大ちゃんも興味津々

出来上がりの原液は、そのまま飲むのではなく、水、炭酸水、白ワイン等で割って飲みます。ビールに入れても美味しい。私のお気に入りは、白ワインと氷たっぷりで割ったもの。美味しすぎてヤバい。 凍らせてシャーベットにしても美味しそう。

冷蔵庫で2週間くらい保存可能。…と参照したレシピにはありますが、砂糖が大量に入っているから、実はもっと長持ちするんじゃないかな〜。

ちなみにエルダーフラワーには天然のイースト菌(酵母)が居るそうで、48時間で上げずにそのまま一週間くらい置いておくと、勝手に発酵して、ごく弱い発泡酒になるそうです。これがエルダーフラワー・シャンパンと呼ばれるもの。シャンパンと言っても、ほとんどアルコール分は無いみたいですが。そしてこのシャンパンを、さらに放っておくと、酸っぱくなるそうだ。エルダー酢になっちゃうのね。酵母の働きって不思議。

とにかくコレ、とても美味しいので、今まで作らなくって勿体無いことしたなー、って思います。今年からは毎年リピート決定!

エルダーフラワーの季節が過ぎると、次はライム・フラワーの季節がやって来ます。お茶にして飲むと美味しい。これも今年は収穫するぞ〜。

 

Monday 8 June 2015

西洋カボチャのロースト、ナスとザクロの糖蜜ヨーグルト・ソース添え



再びオットレンギのレシピに挑戦。何やらやたらと長い名前の一品ですな。 西洋カボチャって勝手に訳したけど、英語の名前はバターナット・スクォッシュ/Butternut squash です。カボチャって言うとパンプキンかと思うけど、ひょうたん型のスクォッシュの方が日本の栗カボチャに近く、甘くて美味しい。

このレシピ、オットレンギがよく使う、何やらエキゾチックな食材、ザクロの糖蜜(Pomegranate molasses) っていうのを使ってみたくて作った一品。要するにザクロの果汁を煮詰めたものらしく、黒に近い深い赤のどろりとした液体で、舐めてみると甘酸っぱくて、何だか懐かしい素朴な果物の味がする。料理に使う以外に、炭酸水やワインで割って飲んだりしてもきっと美味しいに違いない。

これが件の糖蜜。

このレシピ、カボチャそのものよりもヨーグルトソースの方が手間がかかる。で、作って、食べて、その感想は…。カボチャはオリーブオイルと塩コショウでローストしただけで十分美味しいので、その上にこってりしたヨーグルトソースをわざわざかける必要もないかなぁ、と。そしてヨーグルトソースには、潰した焼きナスが入っていますが、焼きナスも、ソースにしてしまうよりも、そのまま出汁か醤油で頂く方が美味しいかも…というのが正直なところ。ヨーグルトソースが案外酸味が強く、カボチャの味を殺してしまったような気がします。まぁ、無い材料は端折ったし、ソースは結構テキトーに材料を混ぜて作ったので、もう少し調整したら美味しくなるかも知れないです。蜂蜜を混ぜてみるとかね。

でもまぁ、せっかく作ったので、以下レシピの覚え書き。


カボチャにオリーブオイル、塩コショウして、220℃のオーブンで30分程度焼く。 焼いている間にソースを作る。

ナスを焼き…

焼けたらザルで水分を切ってから身をほぐす。

ボールの中身がナスの身をほぐしたもの。

ソースの材料:
ナス(中) x 1
グリークヨーグルト x150g
オリーブオイル x 大さじ 2
ザクロの糖蜜 x 小さじ 1.5
レモンジュース x 大さじ 3
にんにくひとかけ(潰す)
パセリのみじん切り x 大さじ 1

ソースの材料、全部混ぜたところ。

混ぜたら最後に塩コショウで味を整える。


カボチャをお皿に盛り、180℃で15分程度ローストしたナッツ類とバジルの葉を上からかけて出来上がり。ナッツ類は、レシピでは以下のものが出ています: カボチャの種、ヒマワリの種、黒胡麻各大さじ一、ニゲラの種、小さじ一、アーモンド・スライス10g。私はカボチャの種と黒胡麻以外、手元に無かったので、他は無しで済ませました。カボチャの種、本体と味が良く合ってました。さすが親子。