Saturday, 22 August 2015

ティエリーと行くノルマンディー(中編)


お城を後にした私達。次に向かうのは、ランチの予約が入れてあるレストラン。ここも、ティエリーのお気に入りという事以外には、どんなところか前情報はほとんど無し。12時だったか1時だったかに予約してあったので、ティエリーは時間通りに着くようにキチンと段取りして運転している様子である。


これはレストランまでの道中のどこかにあった教会を撮ったもの。どこの教会か忘れた。それどころか撮った事すら覚えていないこの写真、なんか不思議なものも一緒に写してしまった模様〜。右上の空に、ヘビが いる〜。拡大すると、うっすらとだけど目もちゃんとある。この日、天気予報では一日中雨が予報されていたけれど、私達は道中、ほとんど降られませんでした。ひょっとして、このヘビが雨を止めていてくれたのか⁉︎ もしそうなら、ありがとうよ、ヘビ〜。




予約してあったレストランには時間ぴったりに到着。ティエリー、やれば出来るやん。…ていうか彼は本職が先生なので、考えてみればもともと時間の管理はちゃんと出来る人なのだ。去年の暴走ぶりは、アレはさては確信犯だったのだな。 ランチにティエリーが選んだのはここ、オーベルジュ・デ・ドゥ・トノー(Auberge des Deux Tonneaux)

ところでこのレストラン、レストランというよりはイギリスのパブかと思うような佇まい。宿泊設備もあるという事なので、旅籠屋というのが正しい感じ。ここには中庭もあって、そこで食前酒などを取る事も出来る。でもそれよりも嬉しかったのは…。




仔猫がいたーーー。きゃわわわ。黒猫は貰い手が決まっていて、白黒の子はここに留まるとか。ここの経営者の親父さんがベタ可愛がりしているそうだ。





帰り際に屋根の上に居た子。この子、「あたちもそっちに行くにゃーー」って、屋根から降りたそうにしてた。経営者のオヤジ、家の中にいる誰かに向かって、「猫が落ちたら危ないやんか、窓から出したらアカンー」みたいな事を言っていた。もー、オヤジ、猫にベタベタや。仔猫であっても猫は猫。落ちるなんてどんくさいこと無いってー。



話が逸れた。猫と遊んでから、レストランの中に入る。中もやっぱり、イギリスのパブに雰囲気がそっくり。 イギリスに瞬間移動したのかと思った。

このレストラン、まだ夏のバカンスが終わって、この日が休み明けの第1日目だったため、仕入れが出来てなくて、メニューにあっても出せないものが多かった。残念だけど、このバカンス・シーズンの最中に開いていただけでもラッキーとしよう。




限られたメニューの中で私が選んだのはコレ。ほろほろ鳥の煮込み。この大雑把な盛り付け具合といい、インゲンが元の緑を留めないくらい火を通してあるところといい、ますます気分はイギリス。味は…めっちゃ家庭料理風。このくらいの味付けなら、私にも出来そうだ、と思わせる。外食としては、Pおぢが連れてってくれたフレアーのビストロの方が工夫があったな。


©Kotomi Creations


因みにこちら、Kotomi さんが頼んだ牛フィレ・ステーキ。分厚くて小さくて丸いのがちょこんと出てくるかと思いきや、どんな大食漢の胃袋をも満たすであろう、このボリューム。ポテト分けて貰ったんですが、ポテトはとても美味しかった。

さて、胃袋を満足させた私達、駐車場に戻る途中にあった、村の教会の中を覗く。


Eglise St Denis







シャンデリアがやたら美しい。

教会も見たことだし、次なる目的地に向かう。最終的にはオンフルールに行く予定だけど、その前にどこかに寄るらしい。ティエリーが街の名前を言うんだけど、ブボノーとかボモノーとか、そんな音にしか聞こえない。ボボーな音の街については、次回に続く。
 

Thursday, 20 August 2015

ティエリーと行くノルマンディー(前編)

Auberge des Deux Tonneaux


ル・シャトー滞在7日目、8月11日(火)は、朝9時にティエリーが迎えに来て、一日中ドライブ。去年のドライブでは、朝9時からゆっくり食事をする時間もなく動き回り、帰ってきたのが夜11時半という、ティエリーの真髄発揮の、「何コレ、罰ゲーム?」と思うようなハードコアな行程だった。その時の教訓を生かし、今回は私とKotomiさんが食事代を持つから、どっかで食べさせてくれい、それから明るいうちにお家に帰りたいと、事前にティエリーに伝えてあった。それでも今は夏時間なので夜9時過ぎまで明るく、ティエリーにはたっぷり時間がある。

さて当日、9時より少し早めにル・シャトーに到着したティエリー。ヤル気満々度がうかがえる。いつもドライブは、大きいPおぢの車を借りて行くので、ティエリー早速Pおぢの車に乗り換える。私たちも車に乗っていざ出発。

彼はこの辺りの土地勘があるので、大きな道はあまり通らず、農作業用のトラクターが通るような細く曲がりくねった道を選んで運転する。本人は「近道」と言うけれど、実は遠回りの事の方が多い。でもこういう道の方が断然景色が良いのだ。







そんな、ぐねぐねと曲がりくねった道を、景色を楽しみながら最初に見に行ったのがここ。野中の一軒家。人に知られた観光スポットではなく、今でも普通に人が住んでいる家である。でもこの家が素敵なので、ティエリー、是非とも私達に見せたかったんだそうな。確かに二本の塔とお堀が、まるで絵に描いたような風情のある建物。フランス語で発音される地名って、耳が混乱するので、現地に着いてみるまでどんな所に連れて行かれようとしているのか、私やkotomi さんにはサッパリ分からないのだ。マジカル・ミステリー・ツアーなティエリーとの旅路である。






次に連れて行かれたのがここ、ファレーズ近郊のお城。この城の城主夫妻はティエリーの友達で、過去Pおぢのパーティーで私達も顔を合わせたことがある。そんなご縁で、お城の中も見せてもらえた。今は夏のホリデーシーズンという事もあり、城主の娘さんや娘婿、孫のめっちゃ可愛いちーこい子三人が滞在していて、とても賑やか。それにしても、おじーちゃん、おばーちゃんちがお城ってどーよ。

一階部分をぐるりと案内され、最後はラウンジで美味しいお茶とクッキーを供されました。このラウンジ、通常のお城見学に行ったりすると、立派な綱で仕切られて、「椅子に座らないでください」とか書かれている様な場所。そういう椅子に腰掛けてお茶を頂くのって、すごくシュールだった。因みにティエリーはアンティークの椅子フェチなので、この城にしつらえられている椅子も何客かどこかで掘り出してきたらしい。

このお城訪問、実際にお城で暮らしている人達の日常を垣間見る事の出来た、貴重な体験でした。…って書くと何か変だな。そー言えば、Pおぢも城で暮らしているんだった。ええと、城で暮らす、普通に家族生活を営む人達の暮らし、と言いかえよう。

ティエリーと行くノルマンディー、午前の部はここまで。次回はランチの部、行きます。
 

Wednesday, 19 August 2015

大ちゃんのお出迎え

昨日の夜9時頃、無事にロンドンのフラットに帰り着き、大ちゃんのお出迎えを受けました。なんと大ちゃん、階段を降りてきてのお出迎え。今迄、わざわざ猫ドアから出て出迎えてくれるという事は、一度もありませんでした。

……。

……。

……。





…が、見よ、この不信感に満ちた目を。

察するに、このお出迎えの習慣は、私がいない間、友人のTさんが大ちゃんのお世話をしていた間についたものだと思われ。私は普段家にいる事が多いので、大ちゃんが人恋しくなる事は稀である。…が、Tさんは仕事で日中はほとんど家に居ないので、大ちゃん淋しくって、階下で家のドアを開ける音がすると、お出迎えするようになったんじゃないかと思うわけです。

で、今日も下で音がするので迎えに行ったら、知らない人が居たーーっ‼︎「だ、誰っ⁈」…っていう顔をしてますね、大ちゃん。

でも、私の指やらスーツケースから出してきた洗濯物やらの匂いを、すんすんすんすん嗅ぎまくって、
私が誰だか思い出したようです。やれやれ。この儀式、私が泊まりで出かけるたびにやらんといかんのかいのう、大ちゃんや?












Tuesday, 18 August 2015

ロンドン帰還中



二週間を過ごしたル・シャトーと



ル・シャトーの真の城主、猫のプシャーに別れを告げ




今ロンドンに向かっています。



現在、パリ北駅にてユーロスターを待っているところ。このラウンジにパン屋のポールがあったから、そこで何か食べものを買おうと思っていたのに…ポール撤退してた。次回からはどこか他のところで何か仕入れておかなくっちゃ。

でも、去年はなかったフリーwifiが繋がるようになってた。世の中、どんどん進化してるよね。




では、私の事を、多分忘れている大ちゃんの元へいざ!

…ル・シャトー日記は、ロンドンから続きます。


Sunday, 16 August 2015

ル・シャトー日記⑥/Monday Market@Briouze




Pおぢさんのル・シャトーは、周りにお店は一切無い田舎に建っているので、おぢさんは定期的に最寄りの街または村に買い出しに行かねばならない。そうした買い物に出かける先の一つにブリウーズ(Briouze)という街がある。 ここには毎週月曜日に市が立ち、毎週月曜日だけ開いているブロカンがある。

月曜日のみ開店のブロカン


ひなびた感じの、正にジャンク・ショップという名がぴったりのブロカン。 ここをまず冷やかしてから、マーケットに向かう。…いや、ここはフランスだからマーケットでは無くマルシェか…。なんかマルシェっていうと 一気にオシャレな感じになるな。でもここのマーケットでは、日常の食品くらいしか買えるものは無い。



に、日常の…



食品んんーー⁉︎




去年は牛市が立っていたけど、今年は小さい動物が、食用として売られていた。む、無理無理無理ーー。こんなん買ったら、絶対ペット化する。

ところがオシャレ感の全くないこの田舎街の月曜市に、どうしてもまた来たい、と思っていたのです。その心は…。






一軒だけ周囲から浮いて、オシャレな南フランスの石鹸を売る店がある。去年ここで試しに買った量り売りのオリーブオイルの石鹸が、めちゃくちゃ肌に優しく使い心地が良かったので、是非とも1年分、買い置きしたいと思っていたのでした。










念願のオリーブ石鹸を買うと、後は野菜や果物を仕入れて帰る。今は桃とネクタリンがシーズンのようで、沢山出回っている。でも、どうも私は上手に果物を選べないんだなぁ。Pおぢの買う果物は、いつも美味しいので、これからはおぢさんの買うものを真似して買おうと思う。



買い出しに出ると帰りがけにパン屋に寄って、クロワッサンかりんごのタルトかパン・オ・ショコラを買う、というのも、密かに私の習慣になっている。フランスはパンが美味しくて、もうどんだけパンを間食した事か。ロンドンに帰ってから体重計に乗るのがオソロシイ。

ブリウーズにはパン屋が2軒あるんだけれども、Pおぢおススメの方は、去年も今年も既に8月の長期休暇に入ってしまっていて、そこで買うこと能わず。でももう一軒の方も、甘いパン系はすごく美味しい。フランスのパン、心を豊かにしてくれる。ついでに腹も豊かになるのが困るけど。


帰り道。


ル・シャトーの、のどかな日常。この前日は、午前はバニョール、午後はサンスヌリ、と、感覚的に言うと3日分くらいの行事をこなした感があったけど、この日はブリウーズから帰って来たらもう何もする事は無くて、まったりと平和な午後を過ごしました。